日記の使い道
書店の文具売り場で博文館の「当用日記」を見つけた。
小学生のとき、父親に言われて絵日記をつけていた。学校であったことやTVヒーローのことなどを書いていたような気がする(たいしたことを書いていなかったのだろう)。
ただ、絵を描くことが楽しかったことは覚えている。
日記の上のほうに何やらスペースがあり、そこに稚拙な絵(正確にはイラストかな)を描いた。
博文館の日記はハードカバーで分厚い。見開きにしても決して平らにはならないので、実はうまく書けない。
どうあれ、毎日日記をつけていたことは文字を記すことへの抵抗感をなくしてくれたように思う。
しかし、何の筆記用具で書いていたのかが思い出せない。
ところが、先日ずっとしまってあったウォーターマンの万年筆を取り出して、インクを入れて使ってみた。
色は定番のブルーブラックだ。濃紺の渋い色合い。
おや。この色は!そう、小学生時分で万年筆で絵日記を
書いていたのだ!当時、学生雑誌というのがあって、新学期などの号では、購読者を増やすため、万年筆など「豪華」な付録がついていた。高級品ではないけど、大人の気分を味わったものだ。ブルーブラック。淡い思い出の色。